2008/02/25

■SoundBridgeまとめ

SoundBridgeのこれまでのまとめ


 パソコンをオーディオ製品として見ることに少々抵抗があったので、ファイルだけを外部サーバーに格納できる橋渡し役としてのネットワークプレイヤーが非常にスマートに見えました。
既存のシステムに容易に追加できるし、PCファイルサーバー(騒音、ノイズ源)との距離が確保できます。

実際導入してみて
音楽へのアクセス時間が短くなり音楽を聞く、流れている時間が増えました。
PCaudioの面白み
従来の全く違ったアプローチで音の変化を楽しめます。
OSの設定、ファイルのマウントポイント、LAN環境など。
ネットワークプレイヤーを介さずPCから直接デジタル、アナログ出力を取る事に比べると中途半端感が否めませんが、それでもオーディオ的に十分楽しめる、取り組み甲斐のある題材だと感じています。


○デジタル出力の音質

CD専用の高級トランスポートや廉価DVDプレイヤーなどと比較しました。

SoundBridgeのデジタル出力は特別な個性が無くやや地味でドライな音です、それに比べると従来のCDPトランスポートの音は非常に個性豊かにうつります。

定位、レンジ感、音場、解像度、など部分的に見ても劣っているところは無く、むしろ定位の正確さには素晴らしいものがあります。

ただ、瑞々しさ、生々しさ、躍動感がCDPトラポに比べて希薄で実在感に乏しいと感じます、淡々としていて味付けがないとも言えそうですが平面的で面白みの無い音とも言えます。

デジタル領域の不思議なところでこの傾向はDA変換後も色濃く残るようです、CDDAとwavの根本的な差なのか、DACのクロック関係、PC(NAS)とのアイソレート等で改善できるものか見極めるのが今後の課題です。

久しぶりにメインで使用していたべルトドライブをじっくり聞き込んだのですが音像の立体感、余韻、ベルトドライブの音作り、まとめかたの上手さに舌を巻きました。


○PCファイルサーバー側での音質改善?ポイント

SoundBridge自体がマイナーで、現状16bit48khzまでしか対応していない事、現行のM1001のアップサンプリング機能がマニアから酷評されていることなど、PCトラポとしての将来性は?ですがSqueezeboxAirMacExpressその他ネットワークプレイヤー、もしかしたらLinnのDSシリーズお持ちの方の参考になるところがあるかもしれません。
(あげた中でAirMacExpressだけは特殊です)

再生エンジン以下はネットワークプレイヤーにあるのでPC側(NAS)の影響はほとんど無視できると考えていましたが、これが大間違いでした。
主に共有を構築するソフト、ファイルのマウントポイント、LAN環境、OSの状態で音質の変化を確認できました。

■LANケーブル
手持ちのCAT5とCAT6ケーブルで音が結構変わるのでびっくりしました。
CAT6の方が断然良いです。
CAT6は内部に充填剤が入っていて内部線間の距離が一定に保たれているのでノイズに強いらしいです。
LANケーブル自体がノイズを吸収、それ自体が磁界ノイズを発しているようなのでノイズ対策が音質に影響しそうです。
参照 コラム より対線によるノイズの軽減

LAM用コモンモードフィルター
ノイズ対策としてNTT-ATのLAN用フィルターが非常に効果的です。

■スイッチングハブ
ダイレクトでも繋げますがハブを介した方が音質は良いように感じます、ハブによっても音質は結構変わったりします。

Gグランドへのノイズの回り込み
LANケーブルは抵抗を介してPCやNASなどのグランドと繋がっています。
グランドループを切るにはメディアコンバーターで光伝送経路を加え絶縁する、パルストランスを入れる、デジタルアイソレーターを入れるなどが考えられます。
参照 Ratoc ものつくりの現場から  かないまる AV Q&A

バッファー効果
PCとのグランドループを切ること以外に信号増幅による効果も予想できます。

何を指標にして良いかわかりませんが、電源が重要だと感じています。
電源がしっかりしている業務用を狙ってみる、上質な電源を自作するなどが考えられます、グランドループの点でトランスを使ったリニア電源が有利だと思います。

■LANカード
ここも何を指標にして選べば良いかわかりませんが、インテルチップのカードとその他のカードでは差が大きかったように思います。
インテルカードはチップ自体の安定度、CPU負荷が少ないこともあるそうなんですが、他と比べて実装が綺麗でパーツ類も素性がわかる品番がしっかりしたものが使われてました。


■共有を構築するソフト(ライブラリにアクセスできるソフト)
iTune
Media Player
Yahoo! Music Jukebox
Firefly Media Server
Rhythmbox(ubuntu)

すべて試したわけじゃないですがWindows Media Connectを利用してるものよりApple系プロトコル(DAAP、Bonjour)を使うソフトの音が良いようです。

■ファイルのマウントポイント

OSと共存したCドライブ、完全ボリュームのDドライブ、外付けHDD、物理メモリ上の仮想ドライブ。
好みは、物理メモリ上の仮想ドライブ>Dドライブ>Cドライブ>外付けHDDusb2 となりました。
HDDはパラレルATAでの結果です。

仮想ドライブ使う場合、構築するソフトによる差が大きいです。
(再起動を繰り返すのでまだ数種しか試せていません^^;)
現在QSoft RAMDriveを使用中。
は広くないですが全体的に切れ味が鋭くシャープな音像を形成します、低音も伸びます。

現在SuperSpeed RamDiskを使用しています。

※RAMドライブにマウントしたり各種ソフトウェアを使えるのでwindows環境を使っていますがOS機能を制限する方向でまだまだ伸びしろはありそうです。


■LAN環境設定
Link Speedの設定

 特に半2重と全2重で音の傾向が違う印象です、見通しの良さ、音像の佇まいで10/半2重通信が好みです。
太くしていくと音が派手で騒がしくなるような印象です、これはSoundBridgeM500が10Mにしか対応していない事が影響してるかもしれません。

■OSの状態

タスクマネージャーでOSの機能を必要最小限にしモニタの電源を落とすと、一枚ベールが剥がれます。
特にexplorer.exeの変化は大きいようです。
メモリにマウントして再生しているのでOSのメモリの使用量を減らす事が影響しているかもしれません。
逆にCPU負荷が高い作業をしても音飛びなどは発生しません。


○電源について

家電製品、PC周辺機器の電源はオーディオ製品とは違い非常に手抜きな場合が多いように思われますSoundBridgeの付属アダプターも汎用的なもので、とても音質を考慮していると思えません。

付属品以外を使うことは保証対象外となるので積極的に進める事はできませんが音の変化が大きいので探求し甲斐があると思います、電源を上質なモノに変えるだけで立派なオーディオ製品に大化けするかもしれません。

以下は試した電源と主にアナログ出力での感想です。

□付属アダプター

腰高で平坦、情報量少、騒がしい、低音の量感かなり控えめ、良く言うと中高域の反応の良さ(スピード感)
で聞かせるタイプ、不思議とデジタル出力でも同じ傾向です。
容量不足なのか、反応は良いのですが低域がほぼ出ていないと感じます。

□トランス式アダプター12V(シャントレギュレターで安定化)

付属アダプターに比べ重心が低域側にシフトし非常にバランスがよくなりました。
低域の下支えと高域の騒がしさが取れるので実体感が増す方向です。

付属のアダプターと比べると大幅に良くなったと思います。


□シリコンバッテリー

トランスアダプターに比べさらに低域のレンジと量感がUP、響き(倍音)が非常に豊かになります
この響きの豊かさ瑞々しさはバッテリーの特長だと思います。
反面、やや大人しくなる傾向で、躍動感、キレ味といった部分がやや後退します。
使い勝手
一番小さい6Ahモデルでもフル充電で10時間ぐらいは使えるので実用には問題ないと思います、また秋月の充電kitとバッテリーを6Pトグルスイッチで切り替えすることで、使い勝手も良くなります。
充電の仕方に気を使えば比較的導入し易い上質な電源だと思います。


□自作電源

出川式整流+リップルフィルターという構成です。
3端子を廃してディスクリートとしたことでカスタマイズ幅が広がりました。
バッテリー同等の静寂さ、レンジ、音数の多さ、スイッチング式と同等の切れ味があり、現在メインになってます。

自作電源は紹介した中でリスクが大きいですがオーディオの幅が広がるのでオススメしたいところです。
3端子レギュレターつかった単純なものなら中学技術教科書+αな知識で組めると思います、αの大部分はキアイです^^v


○SoundBridgeについて

Roku社(米)のネットワークプレイヤー、現在のラインナップはM1001とアンプ、スピーカー内臓のSoundBridgeradioのみ、旧製品は流通在庫のみ、直販のオンラインショップでたまに旧製品のBstok品が放出されます。

M1001のレビュー

M1000のレビュー



旧製品も含めてラインナップ

←上級機

M2000 M1000(M1001)M500

←古い

M2000 M1000、M500 M1001


主な違いはディスプレイ。

1000以上はVFD(真空蛍光管ディスプレイ)で日本語表示にも対応、M500はLCD(液晶ディスプレイ)

M2000、M500、M1000は24BitDAC(CS4344?)

M1001は20BitDAC(詳細不明)


CPU Blackfin®

DAI、DAC周辺について(フォーラムより転載)

>What kind of analog stages are there after the DAC?

There is a single stage passive filter on the output of the DAC as recommended by the DAC manufacturer.

>What kind of care has been talken to deal with jitter?

We took many different steps to make clock jitter in our system be
very low. These include:

1) Using crystal oscillators as the DAC sampling clock.
2) Keeping the routes from the oscillators to the DAC very short.
3) Using a DAC that has low jitter sensitivity.
4) Filtering the crystal oscillator power supplies.
5) Keeping other traces away from the clock lines.

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